毛利バーグランのあじさいイベントにお伺いしました - bar_compass

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毛利バーグランのあじさいイベントにお伺いしました

皆さん、こんにちは。Bar Compass編集部の河合です。

今回はなんと伝説的なバーテンダー毛利 隆雄(以下、毛利さん)が手掛ける毛利バーグランさんのあいじさいイベントにお伺いしました。毛利バーグラン店長の曽我部 直樹さん(以下、曽我部さん)にあじさいイベントの見どころをお聞きしましたので、曽我部さんご本人の経歴も踏まえながらご紹介したいと思います。

最後までお楽しみください!

あじさいイベントのコンセプト

6月は桜の木の根元にあじさいが咲き誇る

毛利バーグランが入居するサクラマークス銀座612は、GINZA SIXのすぐ裏手に位置する桜をシンボルにした商業ビル。名前に負けず劣らず樹高10メートルの八重桜の木が毛利バーグランの位置する13階のテラス席を飾っている。この桜は最上階の屋上フロアまできれいに伸びており、なかなか銀座では見ることのできないすばらしい光景だ。

そんな桜も見ごろは4月下旬~5月中旬まで。しかし、毛利バーグランは桜だけにこだわっているのではない。「四季折々のきれいな花々を楽しむことができるのが魅力」と曽我部さんは強く語ってくれた。そして6月ちょうど見ごろを迎えるのがあじさいだ。桜の木の根元にはあじさいが咲き誇り、そんなあじさいにちなんだカクテルを楽しむことができるのが今回のあじさいイベント(2022年5月13日~6月30日まで)となっている。

毛利バーグランのテラス席。中央には桜の木が堂々と伸びている


オリジナルカクテル「ハイドレンジア」のこだわり

曽我部さんは今回のイベントのためにスペシャルカクテルとして「ハイドレンジア」を作り上げた。「ハイドレンジア」はタンカレージンをベースにあんずのお酒である杏露酒、すみれのリキュールを合わせる。
お昼の12時から営業をしているバーなので、優しい味わいかつどなたでも楽しめる飲みやすめのカクテルであることを意識」した曽我部さんは、最後にグレープフルーツジュース、クランベリージュースを合わせることですっきりとした誰にでも親しみやすいカクテルを作り上げた。

毛利のオリジナルカクテル「あじさい」からインスピレーションを得て、今回の『ハイドレンジア』を作りました。テラス席にあるあじさいも今回はピンク系のものが多いので、その色合いなんかも再現してみようと思いました。」

曽我部さんがこだわり抜いて作り上げた「ハイドレンジア」は、口当たりがやわらかくお酒を飲み慣れていない方にもとてもおすすめできるカクテルだ。天気のいい日にはテラス席でこのカクテルを飲むのも最高だろう。
イベント期間中は、曽我部さんのオリジナルカクテル「ハイドレンジア」はもちろん曽我部さんも触れてくれた毛利さんが生み出したオリジナルカクテル「あじさい」もレコメンドカクテルとされている。
「ハイドレンジア」と「あじさい」を飲み比べるのも粋な楽しみ方だ。

お食事にもこだわりが…

イベント期間中はカクテルだけではなく食事も大きな楽しみのひとつとなっている。
サクラマークス銀座612の12階に店を構える「織音寿し」さんとのコラボランチも魅力的だ。

今回は「野菜寿司セット」をいただいた。野菜寿司??お魚が乗ったお寿司ではないのか…と多くの方が思うだろうが侮ることなかれ。この野菜寿司が絶品なのだ。

「野菜の気持ちになって土を味わう」をテーマに織音寿しの奥田シェフが生み出したのがこの野菜寿司だ。早朝、山形で収穫された野菜を銀座まで直送し、新鮮な野菜をお寿司として提供することで、野菜の新たな楽しみ方を発見させてくれる逸品。口にほおばった瞬間に感じられる野菜のやわらかな甘さが本当に魅力的だった。ぜひとも多くの方に食していただきたい。

イベント期間中は、この野菜寿司とシャンパンを楽しむことのできる「シャンパンランチ」を楽しむこともできる。銀座の開放感あふれる空間でいただくランチはまさに至高だ。


毛利バーグランが提供したいものとは

せっかくの機会なのでイベントの見どころだけではなく、毛利バーグランについても曽我部さんにお話を伺ってみた。

「グランの一番の魅力は、やはり眺望と開放感です。今までの銀座のバーになかった大きな窓から東京タワーが見える、上のルーフトップバーからスカイツリーも望める。かなり海外のリゾート地に近いようなバーになっているのは魅力です。」

バーというと薄暗く、カウンターでしっぽりとお酒をたしなむ人たちがいる、というような光景を思い浮かべる人が多いのではないだろうか。たしかに毛利さんが長年営んできた「毛利バー」は日本の代表的なオーセンティックバーとして、誰もが思い浮かべるバーの雰囲気だ。しかし、毛利バーグランはそういったバーとは一線を画す。

銀座という立地で東京タワーが望め、お昼は光がたくさん降り注ぐ中でお酒を楽しむことができる特別な空間。これまで入りづらい部分があったバーの雰囲気を大きく変えるものだ。買い物帰りに一杯飲んでいこうかな。そんなときにも使いやすいバーに仕上がっている。
そして夜になると毛利バーグランのイメージは大きく変わる。ビルの明かりやライトアップされた東京タワーを楽しめる大人な空間。洗練された空間は特別なひとときを皆に平等に与える。

屋上からもしっかりと東京タワーを一望できる

曽我部さんが一番好きなシーンは、夕暮れ時に空に層ができ、少しずつ東京タワーのライトがつき始める瞬間だという。晴れているとき限定の楽しみ方にはなるが、その光景はきっと息を吞むものだろう。

2020年4月にオープンしたばかりであるため、なかなかお店を開けることができない時期が続いたが、少しずつ近隣にお住いの方を中心に少しづつお客様も増えている。お客様の年代についても若い世代含め幅広い年代のお客様がいらっしゃっているという。若者でも少しは背伸びをしてみたい。そんなときにはぴったりのバーと言えるだろう。


「どうしてもバーテンダーになりたかったんですよ。」

曽我部さんご自身の経歴などについてもお話を伺ってみた。

曽我部さんは24年前にバーテンダーを志した際に、毛利バーの研修生という身分で毛利さんの元で勉強を始めたという。当時、バーと言えば「銀座」という風潮が今よりも強かったこともあり、「最初はあ行から五十音順に銀座のバーに電話をかけ始めたんです」と曽我部さんは笑いながら語ってくれた。

基本的に、銀座のバーは紹介制でなければ入ることはできなかったかつ誰かが辞めなければと入れない状態でもあったため、なかなか曽我部さんを受け入れてくれるバーはなかったという。

「『も』まで電話かけ続けたんですよね笑 そして毛利バーに電話をかけることになったんです。そこで言われたのが給料は出せないけど、研修生という形でなら雇うことができるかもしれない、ということでした。もちろん研修生でもいいのでお願いします、と面接を受けに行ったことを覚えています。」

無事面接を通過し、そこから2年間は違う職場でも働きながら毛利バーに毎日行って勉強をする、というような生活を続けたという。どうしてもバーテンダーになりたい。曽我部さんの確固たる意志が強く伝わってきた。

のちに銀座のバーを数軒転々とし、15年前に毛利バーのスタッフに空きが出たので戻ってこないか、という声が毛利さんからかかる。そこで毛利バーに戻り今では毛利バーグランの店長を務めるまでになる。

「毛利に関してはやる気があって勉強がしたいという人には広く門戸を開いています。月に1回でも2回でもそれはいいんです。研修生はもちろん毛利はサントリーカクテルスクールの講師をやっていたこともあるので弟子は非常に多いですし、銀座に限らず全国で活躍している方が多いですね」

バー業界で知らぬ者はいない言わずと知れた名バーテンダー毛利隆雄は、技術だけではなく人柄も非常に優れた方であることが垣間見えた瞬間だった。


締めにいただいた毛利マティーニ

我慢できずイベントとはまったく関係はないが、毛利マティーニをいただくことに。

マティーニ(ジン+ドライベルモットを合わせたカクテル)は毛利さんを象徴するカクテルとなっている。数あるカクテルの中でも特にマティーニに対しての毛利さんのこだわりは計り知れないものだった。
自らが納得するジンのみを使用する。長らく愛用していたブードルズジンの中でもボトルごとの個体差を確認しながら使用していたという。そして今でも自分が求めるジンではなくなってしまったということで、ブードルズジンを使うこと自体やめてしまっている。

今使用するジンはジャパニーズクラフトジンブームの火付け役「季の美」を作る京都蒸留所に特注で作ってもらったジン。このジンは毛利バー、毛利バーグランをはじめ毛利さんの弟子のお店でしか味わうことができないものだ。-20℃に冷やしたこのジンを用いて、ミキシンググラスの中で氷とドライベルモットとともにステア(撹拌)を約100回行うことで、より芳醇な香りをまとったマティーニを完成させるのが毛利流だ。

いただいた際に一番最初に感じたのは、とてもやさしいマティーニであること。しっかりとステアがされているので、角が取れてまるみのあるすばらしい味わいとなっている。キレのあるマティーニもいいが、個人的にはこのやさしいマティーニが大好きだ。

このマティーニを作り上げた毛利さん、やはり人間国宝級のバーテンダーだ…


取材後記

今回は毛利バーグランさんのあじさいイベントにお伺いしました。

さすが毛利バーとしか言いようがない本当にすばらしいバーであると感じたともに、銀座の中心で多くの花々を愛でながら最高のカクテルを楽しめる空間は唯一無二であると感じました。

お店は開放感あふれており若い世代の方でも気兼ねなく入店できる雰囲気ですので、ぜひ多くの方にこの毛利バーグランの魅力を知っていただけると私もうれしいなと思います。そしてせっかくの機会ですので、ぜひあじさいイベント開催中にお伺いしていただけますと幸いです。

末筆ながら今回このような特別な機会をくださった毛利バーグラン店長の曽我部さん並びにサクラマークス銀座612を運営する株式会社アンコンサルティングの鈴木様には心より深く御礼申し上げます。

(記事 河合 佳祐)

〇毛利バーグランの詳細
・住所   

 東京都中央区銀座6-12-12 サクラマークス銀座612
・営業時間 

 月-金 12:00~26:00(LO.25:30)
 土日祝 〜23:00(LO.22:30)
・定休日

 無休
・アクセス

 東京メトロ 銀座駅よりA4出口より徒歩4分
・公式HP

 https://mori.bar/

コメント

    • 2022年 7月 15日 7:35pm

    素晴らしいです
    野菜寿司とハイドレンジアでテレワランチしたいなぁ
    会社にヒミツ

      • keisuke kawai
      • 2022年 7月 27日 12:11am

      コメントありがとうございます!
      ぜひとも密かにテレワークランチ実現させてください!笑

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